logo

ポリマーがいし

Polymer Insulator|Composite Insulator /  ポリマーがいし

FRPロッドとシリコーンゴムを用いた軽量かつ汚損耐電圧に優れた絶縁用品

送電線は鉄塔で支持され、各変電所へと電気を送電していますが、鉄塔に直接接続すると電気が鉄塔を介して地面に逃げてしまうため、「がいし」と呼ばれる絶縁物を介して鉄塔に連結しています。 日本では、従来より磁器製のがいしが用いられてきましたが、海外ではポリマー製のがいしも多く使用されています。

ポリマーがいしの説明
1相間スペーサ

軽量であるため、電線への着氷雪による電線の上下運動(ギャロッピング)や着氷雪脱落に伴う 電線の跳ね上がり(スリートジャンプ)などによる電気事故の対策品として、相間スペーサに用いられております。 冠雪地方では、電線への着氷雪による電線の上下運動(ギャロッピング)や着氷雪の脱落による電線の跳ね上がり(スリートジャンプ)による電気事故が発生することがあります。 これらの対策として、「相間スペーサ」と呼ばれる事故対策品が設置されますが、従来は磁器がいしが用いられておりましたが、 磁器がいしは重いため、電線張力が増大してしまうことから鉄塔の補強が必要となることがあります。 また、地震時に折損する場合があります。ポリマーがいしは軽いために鉄塔への負担が減り、補強が不要となること、 衝撃が加わっても割れることがない等の利点から、ポリマーがいしを用いた相間スペーサが主流となりました。

  • 電圧階級ごとの適用相間距離と耐電圧性能

    電圧階級ごとの適用相間距離と耐電圧性能
    座標調整型の仕様図例
2本線用がいし

金属部が少なく、汚損耐電圧特性に優れているため、腐食環境の厳しい沿岸部等への採用が注目されています。 また、軽量であるため、作業時間の短縮や運搬労力の低減が可能です。

当社で取り扱っておりますPFISTERER製のポリマーがいしは、比較的自由な設計が可能であり、 ご要望のがいし長さや表面漏れ距離、耐電圧性能に沿った設計が可能です。 下表に示す66kV/77kVの電力用規格品以外にもラインナップがございますので詳細については、お問い合わせください。

本線用がいし
  • 電力用規格品

    66/77kV標準品
    電力用規格品
    仕様図
3ジャンパ支持がいし

ジャンパ線の横振れ抑制の目的で支持がいしとしても採用されております。 フレキシブルであるため、地震などの衝撃が加わっても割れることが無く、破片が飛散・落下することが無いため、地震対策として採用されております。

当社で取り扱っておりますPFISTERER製のポリマーがいしは、比較的自由な設計が可能であり、ご要望のがいし長さや表面漏れ距離、耐電圧性能に沿った設計が可能です。 下表に示す66/77kVの電力用規格品以外にもラインナップがございますので詳細については、お問い合わせください。

ジャンパ支持がいし
  • 電力用規格品

    66/77kV標準品
    電力用規格品
    仕様図
4その他使用例

V吊懸垂装置

がいし装置を大別すると、電線を引き留める耐張装置と電線を吊下げる懸垂装置に分類されます。 懸垂装置には電線の重量が乗っているだけであるため、強風時にがいし装置が横振れし、電気事故になる場合があります。 この横振れの対策として、がいしをV状に吊り下げたV吊装置があり、ポリマーがいしを採用することも可能です。

ただし、強風時において、風下側のがいしには圧縮荷重が加わるため、風圧荷重が大きい場合、FRPロッドの強度を超える場合があります。 そのため、V吊装置にポリマーがいしを採用する場合は、FRPロッドの太さが適切かどうかの評価が必要となります。 当社では、諸条件を基に性能試験を行い、適用可否の検討を行っております。

V吊懸垂装置